リューディッツ王国史『マリネ会戦』
リューディッツ王国史より、マリネ会戦直前を開始時にしたシナリオ。
あらすじ
レンディ大陸西部を支配するリューディッツ王国。
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一時期は大陸の四分の三を手中に収めたミナス王国から独立した王国だった。
建国王セルシウスと英雄ライモルズ以来、両国は四百年以上戦争に明け暮れた。
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しかし、先の三度にわたるノスマ大戦後、ノスマを明け渡したミナス王国は、
屈辱的ながらも、一方的な講和、そして和平条約を結んだ。
二大国間の間に十年以上もの平和が続いたのは史上初めてである。
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建国から438年の年、十六代リューディッツ国王マルデュークが死去した。
ミナス王国からロザイルを奪った『烈武王』の息子にして、ノスマを奪った『老獪王』。
そして、何よりも、両大国間に本格的な和平を結ばせた『愛和王』だった・・・。
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さて、国王には五人の王子と二人の王女が居たが、
争いもなく皇太子に譲位されるかと思われた。
ティベート皇太子は数年前より病床の国王に代わり既に国政を司っていた上、
『愛民太子』と呼ばれるほど民衆からの評判もすこぶる良かったのだ。
何よりも、兄弟姉妹の仲は十分に良かった。
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だが。策を弄する者が居なかったわけではない。
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――今すぐに軍備を整えれば王都は制圧できる。
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シュレナール第二王子は腹心のメルフォー将軍の策を聞き入れた。
異母兄に代わり、自らが王となる。悪くはない未来だった。
彼の母は王の正妻で無かったため、同母弟のラーディア第四王子共々
今後冷遇される可能性は無いとは言えなかったのだ。
そんな不安が彼の野心に火を付けた・・・・。
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次兄の動きを察知したカーレリー第三王子はティベート皇太子に報告。
事態をあまりに楽観視する兄に不安を抱いた彼は手を打った。
家臣を引き連れてすぐさま王都を出立した彼は、領地に帰国した。
兵を率いて王都に舞い戻り、来たる大戦に備えようとしたのだった。
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くしくも、この行動が全ての流れを変えたのかも知れない。
第二王子が王都を出立したことを知る者は少なかったが、
第三王子が王都を出立したとの報は一夜中に王城を駆け回った。
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翌朝、王城には、皇太子とジェイナス第五王子以外の王位継承者は居なかった。
内乱勃発である・・・。
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予想を遙かに上回る大兵力を、予想を遙かに上回る短期間に集めた
第二王子軍は一路、王都リューディッツに向かって進軍した。
一方、予想以上に兵力が集まらない皇太子軍は、しかし籠城策は取らなかった。
王都を焼き払ってまで王城に籠城することを嫌った皇太子の甘さが出たのだ。
民を愛するあまり、自身の身を、未来を捨てたとも言えよう。
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王都東方での会戦『ディノ平原の決戦』にてティベート皇太子は戦死。
勢いに乗るシュレナール第二王子が王都に入ったのは、
先王の死より五日と経っていなかった。
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シュレナール王子はただちに王城で王位を継承する。
それに対し、ティベート『王』の血筋こそリューディッツ王に相応しいと
遺児セリッシュ皇孫は自らこそ正当なる王だと宣言する。
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この内乱に各地の諸侯は立ち上がる。
カーレリー公は自らの行動が内乱を招いたと悔やみ、王国の再統一を誓う。
ジェイナス公は亡き長兄との約束を守り、故兄の子息や臣下を保護した。
その他の王族や有力諸侯は領土を拡大、次なる領土を求める・・・。
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一方、和平を結んでいたミナス王国は隣国の内乱に虎視眈々と領土奪回を狙う。
ティベート皇太子の同母妹ラーナ第一王女の娘を娶るグロフィス王にとって、
先の大戦で奪われたノスマを治める者は、
『リューディッツ王』ではなく、『簒奪者』、そして『国賊』シュレナール。
皇后の賛意と共に、領土奪回を正当な理由を持って遂行する準備は進んでいた。
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他方、北西の海岸線を異国の賊が荒らすようになったのはこの頃からである。
これこそ、他大陸の政治すら巻き込んだ『侵略』だったのだ。
ウォルナス大陸で友好のある『海の民』と彼ら『海からの使者』は宿敵だった。
本国領を失いつつある『海からの使者』の出た起死回生の作戦とは、
他大陸への『侵略』という名の『移住』であった・・・。
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そして、表だっては動かず、裏で着々と機会を狙う者が居た――。
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数々の思惑の元、ジェイナス領ドレイク地方マリネで
ティベート『王』の遺児セリッシュ王は兵を挙げる――。
(OPより)
備考
入手先
攻略難易度表(難 S ~ F 易)
S: A: B: C: D: E: F: