東方無礼講

東方シリーズシナリオ

シナリオ名 東方無礼講
作者
ジャンル 二次創作(東方)
現バージョン 2.0
最終更新 2005年7月23日
動作環境 SE◎ FE○ 旧×
規模 幻想郷
開始年月 2005年 1月
勢力数 21
拠点数 89
人物数 130

それは、一体誰の言葉だったのでしょう。 始まりは、博麗神社の宴会でのなんでもない一言がきっかけでした。

「幻想郷一の宴会好きって、誰かしらね?」

それを聞いて、まずはと手を挙げたのが西行寺のお姫様。 にこにこと桜の花弁を思わせる笑顔を振りまいて答えます。

「う~ん、私じゃない?冥界じゃあ何かにつけて宴ばっかりよ?」

すると、そこに待ったと手を挙げた小さなお姫様が。 誰あろう、紅魔館の館主様であらせられます。

「待ちなさい。貴族の威信にかけて、貴女よりも私の方が多いに決まってるわ」

さらに、そこへ合いの手を差し伸べるお姫様が一人。 永遠亭におわします、須臾と永遠のお嬢様です。

「まあ、私は外に出られなかったからその分家の中で相当やってたわね、宴会」

「……」

「……」

「……」

ぴきり、と凍りつく空気の音をその場にいた誰もが耳にしました。 気のせいでしょうか。

「……中々に最悪なセンスのジョークね亡霊女。貴女如きに私が負けるとでも思って?それが例えパーティの支配率だとしても」

紅い姫様が言います。

「そんなに事を荒立てる必要は無いじゃない。どうせ今回も貴女が我侭を言わなければ全部丸く収まるのだし」

そして白い姫様が言い返します。

「そうよ。誰がどう見たって私が一番な事は明らかなんだし」

トドメに黒い姫様が口を挟みます。

「……」

「……」

「……」

ばちばち、と三人の間に飛び散る火花をその場にいた誰もが目にしました。 気のせいではありません。

「咲夜、帰るよ。パーティの準備だ」

「妖夢、戻るわ。宴の支度を」

「永琳、退きましょう。宴会を行います」

同時にくるりと踵を返し、背後に巨大なオーラを纏いながらそれぞれの家路に付くお姫様達を見て、彼女達の従者は思いました。

――――今度の宴会は、少々派手になりそうだなと。

かくして、幻想郷全土を巻き込む壮大な宴の火蓋が、切って落とされたのです。

(OPより)

 S: 
 A: 
 B:  
 C:  
 D:  
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  • 東方無礼講.txt
  • 最終更新: 2020/08/02 23:01
  • by 蛛賢