~閉じた世界~ブダペスト王史
トールキン『指輪物語』に似た架空世界を舞台としたシナリオ。マップの上下・左右が繋がっている「閉じた世界」を特色とする。
あらすじ
王暦332年8月11日
世界地図を広げてみよう。世界の中心にはスティンクス川があり、その流れに乗れば世界を一回りして元の地点に戻ってくる。便宜上の世界の中心はスティンクス川の両岸に広がる市街地ブダペストである。ペスト側が東と定義され、北は河の流れる逆方向と定義される。河の北の方を眺めれば右が東となる。さて、ブダペストのずっと北東には黒金の山があり、唯一の鉄鉱山が存在する。その山の麓には門の町があって壮大な城壁で囲まれた都市である。
さて、この二つの都市は別の権力によって支配される。ブダペストは世界の王によって支配されている。門の町は黒衣の魔法使いである。この二人は不死といわれていて、歴史を教えてくれる最も古い文献から黒衣の魔法使いの名を探し出すことができる。彼らは始めから今のような立場にいなかったのは確かだが、少なくとも普通の人間の十数世代に渡って彼らは今の立場にいて、そしてその間この二つの勢力は敵対してはいなかった。
ところが今になって急速におかしくなって来たのだ。彼らは公然と彼らの目となる魔鳥の類を発して敵の兵力を探り合い、前線には過多の軍を送り込んでいる。戦争の理由は未だよくわかっていない。
最近聞いたホットな噂では門の町の方が何かをやらかして王を怒らせたというのだった。何か非常にやばい、黒衣の魔法使いとその仲間たちが好みそうなことを、門の町から見て山の反対の深い森の中で行ったらしい。その森は世界で最も古い森で名前がない。もちろんあるにはあるんだろうが町の歴史家でもなければ知らないものだ。とにかく古くて、悪い意味で神秘的で人を寄せ付けないらしい。そこに魔法使いの仲間が入っていって、その次の次の晩に森で何かが起こった。そこで話は終わりだ。
とにかく戦争は近い。そこら中で軍事動員が始まっている。魔術師たちは黒金の山の知られざる化け物ども呼び起こし、王とその騎士達は兵器庫の奥から伝説の品々を取り出したとニュースが流れている。いまやどちらの勢力に付くかで世界中が大騒ぎだ。自分のいる村でも今夜にもどちらに付くかを決めるらしい。全く迷惑な話だ。なんたって奴らは不死なんだから、だったら今やる必要なんてないだろうに。それでもやるんだから何か理由があるのは間違いないんだが俺達にはわかりっこない。
ピーター・アーノルド
(OPより)
備考
入手先
攻略難易度表(難 S ~ F 易)
S: A: B: C: D: E: F: